書きたいことを少しづつ

一息に書くのは苦手でも、ゆっくりとならできるはず

小説

学園もの(仮) 4

kakitaikoto-kaiteikitai.hatenadiary.com 高校に向かうため最寄駅まで歩く。本来なら自転車に乗っていくところだが、今回はそうはいかない。対して母親は自転車に乗っているので、重たい荷物は任せることにした。自転車だと十分とかからない道を、二十分か…

学園もの(仮) 3

kakitaikoto-kaiteikitai.hatenadiary.com 憂鬱な気分で起きる気力もなかったが、親に言われて仕方なく起きる。嫌な気持ちが身支度する足取りを重くさせていた。 先日に済ませておいた準備に不備がないか確認し、用意してもらった朝食を食べる。沈んだ顔をし…

学園もの(仮) 2

kakitaikoto-kaiteikitai.hatenadiary.com 入学式当日の朝。時に狂いなく目覚まし時計が鳴り響き、暗闇に深く沈んでいた意識が引っ張り上げられる。入学式が楽しみで嬉しくて眠れなかった、ということもなく熟睡。今日から高校生だ、などというわくわくした…

学園もの(仮) 1

春。まだ少し肌寒くも暖かな陽射しがそれの到来を告げる。ふんわりと流れていく風の中には、鼻孔をくすぐる芽吹いた草木の優しい香りが漂う。 春は出会いと別れの季節と言われているように、それぞれの人生で少なからず転機が訪れる。学生でいうと進学や進級…