書きたいことを少しづつ

一息に書くのは苦手でも、ゆっくりとならできるはず

物語を書きたくて

 小説というとおこがましいが、物語を書き始めたのは約四年前だっただろうか。当時は、ただ頭の中で物語を想像しているだけだった。

 ある日、友人が作家を目指していることを知る。そして、話を考えるのが好きなら一度くらい小説を書いてみてはどうか、と言われたことが始まりだった。

 本は読むものだと思っていた自分にとって、それは未知なことではあったが、興味もあったので挑戦してみることにした。

 今でも大いに悩みながら書いてはいるが、その比ではないくらい手探り状態だった。だけど、それが楽しかったのだ。思い浮かぶ物語を書きながら、溢れてくるイメージや気づけば勝手に動き回る登場人物。書く楽しさの一端に触れることができたのだ。

 しかし、書いていくうちに自分には文才がないということにも気づいていく。書かない時期も多くあった。

 初めて一つの作品と呼べるものを書き終えたのは、書き始めてから一年は経過していた。得も言われぬ感動がそこにはあった。

 やりきったという思いも強くあり、それからはしばらく書くことはなかった。その間も物語は頭の中に綴られていった。

 ここ最近になって、再び物語を書きたくなった。やはり、何かを書くこと、伝えることは楽しい。今は書きたくて、記したくてたまらない。

 たとえ、文才がなかったとしても。